先日久しぶりに行けました念願の川嶋哲郎Quartetのライブ。今年3回目の川嶋さんのライブ。ほとんど追っかけですな。
1月にも同じ場所で同じバンドを観に行ったのですが、ピアノが少し元気がなかったような演奏だったので、少し不完全燃焼感がありました。
今回はアルバム『哀歌』と同様、ピアノに田中信正さんが参加されての白熱のパフォーマンスでした。
メンバー、及びセットリストは以下の通り。
川嶋哲郎(ts)、田中信正(p)、安田幸司(b)、菅原高志(ds)
【1st stage】
1.『Vega』
2.『Run way』
3.『Easy Living』
4.超高速循環(keyはわかんない…)
5.『Seven』
【2nd stage】
1.『Mai-Kai?』
2.『You must believe in spring』
3.『I love you too easily』 → なんと、お店に来ていたチカ・シンガーさんが飛び入り!4番の曲も披露してくれました。
4.『But beautiful』
5.『Maelstorm』
6.アンコール『My one and only love』
この日は、やはりピアノの田中さんが参加したので、高速な選曲が多かったような気がします。1st stage 4番目の循環の曲なんか、超高速循環でした。川嶋さんの恐ろしいぐらいの音の洪水。
しかも、美しすぎる位の高速タンギング。まるで機械でした。
かと思うと、チカシンガーさんが参加されて、歌伴に徹する曲なんかもとても美しいベースラインを吹いたりしておりました。
今回はドラムスが菅原高志さんで、この日初めて聴いたのですが、古いスタイルの中にコンテンポラリーな部分もあって、とても聴いていて気持ちいいドラマーでした。今月末に初のリーダー作を発表されるようです。今後の活躍も楽しみな人でしたねー!
この日は以前Hot Houseのライブに行った時に知り合った、テナー吹きのご近所さんと一緒に行きました。この友達が川嶋さんのお弟子さんだそうなので、ライブ後の挨拶がてら、色々サックスとジャズを演奏する事に関して質問ができ、しかも有難いお話をたくさん聞く事が出来ました。Jazz Life誌連載の『わがままサックス哲学』ばりに、とても深いお話が満載でした。
例えばセッションに関して… 「セッションに行くなら、自分の中で必ず何らかの結果を残すという明確な目的を持つ必要がある。セッションはそんなに沢山行く必要はない」とか、「セッションでは自分が既に出来ると思った事はするな。その出来る事のプラスアルファを試す場所だ」など。
アドリブに関しては、「とにかく、徹底的に基礎を固める事」、「(基礎を固める事を前提に)自分の中で枠を固める事が重要」と仰ってました。
アマチュアと一緒に演奏する機会にいつも感じているそうなのですが、「ジャズ=自由な音楽」という事でとらえ違えていて、あまりにも無茶苦茶な演奏が多すぎると仰ってました。まず、自分の中の基礎的な枠を徹底的に作りこめと。
あと、川嶋さんがライブでフリージャズの演奏者と競演した時の事で、その時川嶋さんは結構抑え気味なトーンで演奏したんだそうでです。そうしたら、そのライブを観たお客さんに「今日は、フリージャズっぽくピーッ(フラジオね)とやらないの?」と言われたそうです。このお客さんの頭の中には「フリー=ピーッ」となってしまっていて、はたしてそれは「フリーなジャズ」なのか?と思ったそうなのです。
我々アマチュア演奏家は「自由な音楽(アドリブ)=コード・基本を重視しない演奏」としてしまっていて、果たしてそれは本当に自由な音楽なのか?と考えたそうです。基礎を徹底して初めて、他の事ができると強く仰っていました。
そういえば、川嶋さんの演奏は凄く高度な事をやっているのですが、とてもその楽曲のコードや流れに素直に従って吹いてるように感じます。それは、彼の圧倒的な基礎力に裏打ちされたものなのでしょうね。
最後に結構目からウロコな事を仰ってました。「ビ・バップとはコードやスケールに忠実にソロをとっている時に、逸脱した時に瞬間的に音楽的な修正を行う技」だと仰ってました。我々は逆に「この音を使ってやったら、ブルージーな感じが出る」と考えがちだと思いますが、発想がまるっきり逆だったのが興味深かったですね。演奏する時はその楽曲の進行に忠実であれ!というのが川嶋さんの考え方だそうです。
ライブも去る事ながら、ライブ後のトークもとても刺激的な瞬間でございました。
いやー、練習せねば…
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