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2009年4月

超・資本主義崩壊の序曲

エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか? デラックス版 [DVD] エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか? デラックス版 [DVD]

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2007/05/25
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休みの日に観たDVDです。
2001年11月2日にアメリカの連邦倒産法(通称:Chapter 11)を適用され倒産したアメリカのエネルギー卸売会社エンロンの繁栄と没落を描いたドキュメンタリーです。

マイケル・ムーア監督の『Bowling for Columbine』や『華氏911』以降、この手の“社会の巨悪叩き”系 ドキュメンタリー系映画が数々出ておりますが、この映画もこの問題を鋭く糾弾しております。

1980年代後半から、自社が取り扱っていた電力などの販売に、デリバティブや先物取引等の手法を積極的に取り入れ、利益を急激に増大させていきました。

同時に共和党、民主党等の政府関係者、アーサーアンダーセンなどの会計事務所や他の一流の法律事務所などにも幅広く人脈を拡げ、エネルギー業界の規制緩和(電力自由化)の働きかけや、エンロンの粉飾決算の事実をもみ消してもらうよう働きかけたり等、相当にあくどい事までしながら、2000年度年間売上高1,110億ドル(全米第7位)・2001年従業員数21,000名という超大企業へ肥大していきました。

作中では、エンロン社 CEOのケネス・レイ氏、COOのジェフ・スキリング氏、CFOのアンドリュー・ファストウ氏の人物像やアメリカ議会(公聴会)での生の弁明のシーン等を見せています。

エンロンの従業員は年金を、日本でも一時話題になった確定拠出型年金(401K)の中に
自社の株式を組み込み、運用をしていました。この会社が倒産した後は、当然その分の積み立ては全て吹っ飛んでしまいました。その一方で、上記の役員達は同社の株価が下がり出す絶妙のタイミングで自分達が保有している自社株を売り抜けていて、彼らが超巨大企業である同社を完全に私物化していたという事実が発覚しました。

90年代にはカリフォルニア州の電力自由化の規制緩和を利用。巨大な量の電力の循環取引をし、巨額の利ざやを稼ぎだしたそうですが、その巨大な取引を急激に行ったため、カリフォルニア州の停電を誘発する一因を作ったりと、社会にも大きな悪影響を及ぼしました。

そんな彼らも、2001年10月17日発行のウォールストリートジャーナル誌に不正会計疑惑を書かれたのをきっかけにSEC(証券取引委員会)の捜査が入り、凋落の道へ向かいました。

現在、アメリカ中の金融会社や金融会社のような製造業がサブプライムローンに端を発した金融不況で痛い目にあってますが、どの会社でもエンロンのような、“儲けすぎの上層部 vs 貧しすぎる下層従業員”の構図にきっとなっていて、何も歴史から学んでないんだろうなぁと考えてしまいます。

日本も対岸の火事ではなくて、日本の会社経営者(特に、欧米のMBAなんか取得して帰ってきたような人)なんかも、アメリカ式会社経営法にドップリ浸かってしまって、同じ事やってるんだろうなと思いました。そういう連中の末路は↑のような醜いものになるんでしょうな。pout

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遅れてきた週末レポート

アップデートが遅くなりましたが、先週末の出来事です。wobbly

18日の土曜日に月一で仲間内とこじんまりとやってるセッション練習会に参加しました。F Blues、another you、枯葉等をやっていく内に難曲ゾーンに突入…wobblywobbly

『All the things you are』、Joe Hendersonの『Recorda me』、『I remember Clifford』、『The night has a thousand eyes』、『The girl from Ipanema』までやりましたっ!wobblywobblywobblysweat02

『All the things~』は途中でkeyが3回だったっけな?変わるんですが、全然雰囲気が掴めずでした。安保徹さんとか峰厚介さんとか川嶋哲郎さんの音源を持ってますが、朗々と吹いてらっしゃいますが、とても信じられませんねぇ。shock

『I rememer~』はコードが細かすぎて…轟沈。(汗)譜面に釘付けでしたが、テーマをちゃんと吹けただけでも、カッコいいと思いましたね。fuji

この練習会の前、スタジオの近くにある譜面屋・谷中遊民堂にお邪魔しました。あの、Jamey Aebersoldシリーズの日本の販売代理店です。note

下町にある古いアパートのような雑居ビルの2階にある、この店舗は何と現在土日の昼間しか営業をしていないそうですが、店内には所狭しと輸入物の譜面が並べてありました。お店の人に薦められながら色々物色すると、出てくるわ出てくるわ掘出し物が!!shine今まで見た事が無い譜面ばかりでした。この日はお目当ての譜面を一冊買っただけでしたが、Lester Young、Ben Webster、Sonny Stittのコピー集、果てはHank Mobleyのコピー集まであって、正に宝の山状態でございました!dollar

楽器屋に行くと、ColtraneやBrecker等の超馬鹿テク系のコピー集ばかりが置いてあるのですが、Lester Young等のオーソドックスなプレイヤーの譜面ってどこにも置いてなかったので、これには驚きでした。突拍子のない演奏を手を出す前に基本を押さえなくちゃ。angryやっぱ、探せばあるんですねー!tulip

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何年か越しの…

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何年か前に渋谷のMary Janeというジャズ喫茶に行った時、たまたま店内にかかっていたCDがありまして、それに出会って以来ずっと探していましたが、全く出会う機会がなく完全に諦めていました。それがこのアルバムです。残念ながら、もう廃盤です。shine

・『Lost in the stars: The music of Kurt Weill』

そうしたら、先週会社で唯一音楽トークが出来る先輩(僕の真向かいに座る)と話している時にこのアルバムの話になり、なんとこの人が持っているという事が判明。fuji速攻で借りてしまいました。happy01

このアルバムをプロデュースした、Hal Willnerという人はとんでもない才能の持ち主で、この作品の他にも優れた作品を世に送り出しています。

この作品には、ロック系ミュージシャン、ジャズ系ミュージシャンが入り混じって、Kurt Weillの音楽をじっくり料理してます。例えば、Stingによる『Mack the knife』(sign01)。

Lou Reedによる『September Song』なんかは、大胆なアレンジが秀逸sign03 アルトサックスのPhil WoodsとCarla Bley Big Bandというありえない組み合わせで『Lost in the stars』。Charlie Hadenの『Speak Low』もいいですなぁ。spa

その他、Van Dyke Parks、Tom Waits、なんとフリージャズのアルト奏者John Zornまで参加という豪華というか、節操が無いというかの顔ぶれ!happy02 こりゃ凄いですな。up

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次に、この方のプロデュース物として2枚目がこれ。upwardleft 同じく廃盤。coldsweats02

・『The way I feel now/A tribute to Thelonious Monk』

Thenonious Monk Tributeです。Monkの名曲をジャズ系やロック系のミュージシャンが入り混じり、またありえない組み合わせで演奏しています。例えば、Johnny GriffinとCarla Bley Big Bandというあり得なさ過ぎる組み合わせによる『Misterioso』はアレンジが秀逸。bud

Steve Kuhn(g)と、昔IBM「Thinkpad」のCMでもその音楽が流れてたDonald Fagen(key)のDuoによる、『Reflections』は感涙もの。Donald Fagenはkeyboardで、意外にもBopイディオム満載のソロを披露。しかも、上手い!!ウネウネしたkeyboardの音源で、Bopフレーズを弾くとこんなんなるんだー!と驚き。happy01

Todd Rungrenは『Four in one』を演奏!ロック系の打ち込みのリズムに によるAlto Saxのソロが絡みます。この曲のテーマは凄く変なテーマで個人的に好きな曲なんですけど、彼らは見事に演じてます。fuji

世の中には凄い音源がありますねー!coldsweats01

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さひぶぅ・しはぶぅ

サヒブズ・ジャズ・パーティー サヒブズ・ジャズ・パーティー

アーティスト:サヒブ・シハブ
販売元:ミューザック
発売日:2009/03/25
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先日購入したCDです。収録時間が短いアルバムかと思ったら、なんと72分も収録の大充実のライブアルバムでした。このアルバム、マニアの間ではとてもレアなアルバムだそうで、オリジナルのレコードは、ン十万円する程の値がついているそうです。wobbly

Sahib Shihabはアルトサックスだけでなく、バリトン、ソプラノ、フルートも吹きこなす、マルチプレーヤーです。巷ではバリトン奏者として認知されているみたいですが、どの楽器も個性を出してて高い才能を感じさせますね。shine

名前から想起されるように中東系の生まれなのかな?と思いきや、ライナーノートを見ると、かつてはクリスチャンネームを持っていた、正真正銘のアメリカの方だそうです。イスラム教に宗旨替えをし、この名前にしたそうです。(追記すると、同じ時期にテナー奏者のYusef Lateefや、あのSun Raも改名をした方々そうですね。up

アルバムですが、一番最初の曲は約12分もの長尺ブルース『4070 Blues』です。ここではShihabはフルートでモダンな演奏を披露してます。この曲のイントロは、ベースのNiels-Henning O Petersenがグイグイ引っ張っていて、とても気持ちいいです。spa

作中ではShihabのオリジナルが約半分位の他、あとはスタンダードを演奏しております。fuji『Someday my prince will come』や『Billy Boy』をソプラノで演奏してますが、彼のソプラノのプレイは、クラシックの要素も入った、とても現代的な響きがしましたね。『Billy Boy』はMiles Davisの『Milestone』に収録されている、Red Garlandとリズムセクションによる、Trioの演奏以外聴いた事がなかったので、この曲に管が入るととても新鮮に聴こえました。bud

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移動ド大会(2009/4/5)

週末の個人練習は一言、「移動ド大会」でございました。
まず、K道場の新課題の内、『In the mood』から覚えました。まずテナーでKey=Cで覚え、それをそのまま移動ドでこの曲のオリジナルのKey=B♭に変換。B♭に変換の際は譜面を見ずに変換しました。この変換作業、頭の違う箇所を刺激するようで、結構骨折れていい勉強になります。あと、移動ドで覚えようとすると、曲のテーマの構造がよく分かってきて、意外な副産物が手に入りそうですね。note

続いて、演りたいスタンダードで新曲にチャレンジという事で『All the things you are』を練習。これはテナーでB♭のkeyなんですが、Cには変換せずいきなり移動ドで読んで、テーマを覚えました。これは覚えるの骨折れました。短期的記憶回路、総動員で覚えたので、これから長期的に刷り込ます為に、ちょくちょく復習しないと… 川嶋哲郎さんや安保徹さんのようなメロディアスなソロに到達するのにはどれ位かかるのでしょ…!?coldsweats02

続いて、レッスンの課題曲の『Moritat』のテーマを移動ド読みで覚える。結構単純なテーマなので、これを色んなkeyで練習したら面白いかも。smile

ところで、うちの1歳4ヶ月になる息子は音楽がとても好きなようで、家で音付きの本でよく遊んでます。特に童謡『はと』が大好きで、音に併せて歌い出します。note

日曜日の朝練から帰宅後、サックスを取り出し、その本についている譜面を見て移動ドで読み取り、テナーのkeyに変換して、吹いてあげたりして遊んでました。息子はそれを『はと』の曲と認識したらしく、手を叩いて喜んでくれました。chick

童謡って譜面を見ると、結構単純な音使いで、しかもメロディアスなのも多く、コード感の学習とかに凄く効果的なのがわかりますね。

『はと』も、ド・ミ・ソ(移動ドでね)の入替ばかりで、最後にラが入るぐらいです。こんなに単純な音の配列だけで、優れた曲が出来るというのもの驚きですね。そういえば、K道場の課題にも何曲か童謡が収録されているので、覚えようっと。up

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極上Be-Bop(2009/4/1)

LIVE AT BASH AGEIN! LIVE AT BASH AGEIN!

アーティスト:安保徹
販売元:3d system(DDD)(M)
発売日:2008/12/17
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何とも贅沢な2枚組のライブアルバムです。wine先日紹介した、菊地+南Duoのアルバムとはまた違った味わいがあるアルバムです。リーダー安保徹氏による、極上のビバップセッション。happy01 このアルバムを企画した人はエライですね。

1998年に六本木のBashで行われたライブの収録でございます。『All the things you are』、Thelonious Monkの『Eronel』からTadd Dameronの曲まで、ビバップの魅力を存分に演奏いてくれてます。Parkerの『Anthoropology』も収録されていて、スリリングな演奏が披露されてます。bullettrain

昔、何かのインタビューでDexter Gordonに凄く影響を受けたと書いてあったのを読んだ事があるのですが、男性的なテナーの音は彼の影響を受けているんだなぁと感じつつも、安保さんのオリジナルな雰囲気がありますね。いい意味で力が抜けている演奏で、聴いているこちらも、リラックスさせてくれますね。penguin 至福の時間を味わえる一枚です。あぁ、酒飲みたい…bottle

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上質な一枚との邂逅(2009/3/29)

花と水 花と水

アーティスト:南博 菊地成孔
販売元:ewe records
発売日:2009/03/25
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先日購入致しました。サックスの菊地成孔氏とピアノの南博氏とのデュオです。菊地さんは全編ほとんどソプラノを吹いています。notes(一曲だけテナーで、Ellingtonの『Lush Life』を吹いています)

二人による即興演奏とスタンダードを織り交ぜた構成になっております。スタンダードは、Miles、Mingus、Ellington、果てはBachまで演ってます。とても瀟洒な雰囲気を全体に醸しだしてます。wine

この二人だと、フリーキーな演奏もありか!?と少し期待してしまいましたが、本作にはそのフリーキーさはありません。但し、二人の即興演奏の中に、知的で緊張感のあるテンションの入れ方が聴き取れます。デュオのような余計なものを一切排した禁欲性の中に妖艶さが潜んでいる感があるような演奏です。shine

スタンダードはこれでもか!という位、流麗に歌い上げております。聴く人を忘我の彼方へ誘うかのようです。昨日、実際通勤電車の聴いていた時に完全に我を忘れそうになりました。特にCharles Mingusの『Orange was the color of her dress, then blue silk』の演奏はブルージーで最高です。この曲、大友良英New Jazz Quintetで菊地氏はテナーで演ってますね。

『Lush Life』のテナーもいいなぁ。アルバムの後ろのクレジットの方に、菊地氏が使用している楽器のセッティングが書いてありました。このアルバムでは、マークⅥにLambersonのマッピ、Ricoの2 1/2のリードを使っているようです。bud

極上のリラックスがお好きな方はどうぞ。spa

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