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2010年3月

イナセなアイツがやってきた。(ライブレポ 3/25)

  Max_3

いやー!ついにやってきてしまいました。この日が…up 粋でイナセなアイツがついにイタリアよりやってきました。happy01 先日もお伝えした通り、恐らくは今年一番観たいであろうお方です。この日の前に東京数か所でライブをしておりました。渋谷Jz Bratと池袋Apple Jumpで。

しかーし!邪頭亭としては、他のメンツが入ったセットは聴きたくないっ!!イナセなアンタしか聴きたくないのよっ!(まっ、実際は池袋で行われた、日本人ゲストによる2テナーのライブも相当良さそうでしたが)

…ということで、今回はこのライブだけに絞り、行って参りました。今回はRPCのマッピを売ってもらったM師匠と、サックス仲間Mちゃん(笑)をお誘いして行って参りました。メンバーと詳細は以下の通り。日本の若手を従えた、Max Ionata氏のライブです。長文とオタクなレポを覚悟の上、お読みください…coldsweats01

【会場】 

御茶ノ水 Naru

【メンバー】

Max Ionata(ts)、石田衛(p)、川村竜(b)、加納樹麻(ds)

【1st set】

1.Some other Blues(John Coltrane)

2.Ceora(Lee Morgan)

3.Stablemates(Benny Golson)

4.Sato Song(Max Ionata)

5.Voyage(Kenny Barron)

【2nd set】

1.Indiana

2.Nearness of you

3.I'm confessin'

4.Remember

5.Shinny Stocking

6.Cherokee(アンコール)

テナーファン、バップファンは垂涎のセットリストですね…sweat021st setは、ソロの内容が割とColtrane色が強い内容で、興奮の2nd setは完全にバップ大会状態。up1st setはピアノの石田さんが曲名を解説してくれました。

音色はCDで聴く印象と全く同じで、ラバーのマウスピースらしいモサっとした柔らかい音色。リガチャーはFrancois Louis。日本で言うと、三木俊雄さんとか浜崎航さんとかの傾向ですよね。彼らより少し硬質。でも、これぐらいの柔らかさ加減で、早いフレーズやビバップフレーズを吹かれると気持ちいいですね。楽器については後程…

さて、1st set1曲目の“Some other Blues”ですが、Coltraneのナンバーらしく、ソロもいきなりColtraneスタイルでゴリゴリとやっておりました。outsideな裏コードフレーズに、double timeを駆使した疾走感のあるフレージングでした。音量はいきなり最高潮。up

最高潮になったと思いきや、2曲目に僕も大好きな、Lee Morganの“Ceora”。一気の音量をppに落として、しっとりとテーマ→ソロと吹き上げていきます。こういうステージの展開は好きですね。さすが、イナセな男。ステージの妙味を判ってらっしゃる。notes

3曲目の“Stablemates”は、数々のバッププレーヤーが好む名曲。邪頭亭はJackie Mcleanが吹いているアルバムを持ってます。典型的なビバップフレーズを入れた、ユニークなソロでした。

4曲目は彼のオリジナルアルバム“Inspiration”にも収録された“Satosong”。ここでもColtrane色全開なソロをやっておりましたね。テナー奏者足るもの、やっぱColtraneはやりたいのね…

5曲目はKenny Barronの“Voyage”。実は邪頭亭はメロディは知っていましたが、曲名は知りませんでした。帰宅後、曲名を基にYou Tubeで検索すると、Stan GetzがKenny Barronと一緒にやってる映像がありましたね。

1stはColtrane的ソロがずっと続いたので、正直ダレた感(?)を感じたのは僕だけではなかったと思いますが、まずまずの内容。一緒に行ったM師匠とも、「さすがの楽器コントロールだよねぇ」と話しておりました。gawk

2nd stageはうって変わって、大バップ大会sign03 Bravosign03

1曲目に“Indiana”を演奏し、2曲目に“Nearness of you”というフローは1st setと似ているな… が、特に“Nearness of you”の美しい事、美しい事。Max Ionata氏のラバーマッピとSelmerヴィンテージサックスから繰り出される優しい音色がたまりません。

ブルージーな3曲目はまたもやタイトルが分からない… そしたら、横にいたM師匠が一言。「Steve Grossmanも良くやってる、“I'm confessin'”じゃん!」と。あぁ、俺も音源持ってた…sweat02テンポが全然違うから全然判りませんでした。coldsweats01ここでは、イントロに最初ピアノの石田さんとDuoで始まり、ブルージーにレイドバック気味に演奏されてました。石田さんも色々なテーマをソロに入れたり、ブルースフィーリング溢れるソロを取られてたりといい感じでしたね。会場の興奮は最高潮に…fuji

4曲目はあまりにもツボな選曲で、テーマを吹かれた瞬間、一緒にいたMちゃんと声を上げてしまいました。Hank Mobley“Soul Station”にも収録されている、“Remember”。いやー、Max IonataにMobleyナンバーをどうしてもやってもらいたいなぁと個人的に思っていたので、ビックリしてしまいました。note この曲ではお得意のバップフレーズもさることながら、Joshua Redmanのような、フラジオから最低音まで一気に下げるトリッキーなフレーズも炸裂させていました。何度も何度もやるドラムス加納樹麻さんとの8バース、最後の逆循でのフレーズ応酬など、彼の真骨頂をここで見た感がありましたね。Joshua RedmanのVillage Vanguardの2枚組のライブ盤でもこの曲が収録されているのですが、恐らくこの演奏スタイルを意識してるんじゃないですかね?happy01

5曲目は同じく“Inspiration”に収録されている、“Shinny Stocking”。彼のバージョンはサンバのリズムでのバージョンです。この日のリズムセクションは当然、日本での急造セクションなので、最初のうちはバンドの全体のサウンドとして少し乗れてなかったかな?とは思いましたが、そこはさすがにプロ。途中から一体感が増していってましたね。

最後のアンコールは“Cherokee”…sweat02あまりの高速フレーズと機械のようなタンギングに唖然としてしまいました。バップ+Coltrane+裏コード等、彼の魅力を余す事なく吹き倒していきました。

興奮のままにライブが終了していきました…fuji この日はNaruの席がほとんど埋まった位の人が来ていたので、会場は盛り上がりましたね。Maxご本人もノリノリでした。ライブの途中、ビールを何杯か飲まれておりましたが、全然狂う事なく、むしろ契機付け?みたいな感じでしたね。彼はやはりバップをやらせた方がいい感じですね。素晴らしいバッパーです。

後日、ライブの内容を思い出しながら、CDを聴き返しているのですが、彼のColtrane的なソロはQuartetto Treviのアルバム“Night Walk”に収録されている“Night Walk”に一番特徴がよく表れているなと思いました。裏コード+double time+フラジオ+バップミクスチャーな感じですね。金曜日の通勤時間に何度も聴き返してしまいました。note

ライブ終了後、なんとお話する機会が… フレンドリーに対応していただきました。英語で話かけましたが、ちょっと込み入った話になるとイタリア語の通訳さんを介して会話。“Remember”を絶賛したら、彼も大好きな曲だとおっしゃってました。今回のライブは彼のトレードマークでもある、Borgani社製の銀のサテン地のテナーではありませんでした。彼の音色のタイプだと、恐らくSelmerのBlanced Actionが好きなんだろうなと前々から思っていて、本人に聞いてみたら、この日はやはりBlanced Actionをお使いでした。notes

楽器の話をしていたら、Max氏は石森管楽器が開発中のオリジナルテナーを絶賛しておりました。もうちょっと、楽器の練習とかの話をお聞きしたかったですが…coldsweats01 ミーハーにも、サインとか貰っちゃたりして、大興奮の夜でございました。fuji 

あぁ、また来てくれないかな…note 今度はトランペットと二管で見たいなぁ。あと、個人的には川嶋哲郎さんとの2テナー対決なんてのもの見たい気がしましたね。音色とか全然違うんですけど、同じくビバップ大得意+コルトレーン大好きとなると、お互い共鳴しあう事があるのではないかな…!?と。

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興奮の日の前夜…

こんばんは。最近、練習日記はスッカリサボっておりますが… しっかり練習はやっております。sweat02

ところで、まだ今年は終わってないのに、明日は恐らく今年最も観たいと思うであろう人のライブに行って参ります。up

今から楽しみで仕方ありません…happy01 詳しくは後日。レポート、乞うご期待sign03

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壮絶なシーツオブサウンズ

ども。久しぶりのアップデートです。happy01

今週の火曜日、同サックス道場門下の方とBlue Note東京にBranford Marsalisを観に行ってきました。
いやー!とにかく凄かった。演奏も凄かったけど、この日の突然の雪も凄かった!少し長くなりますが、レポします。up

【メンバー】

Branford Marsalis(ts,ss,as)、Joey Calderazzo(p)、Eric Revis(b)、Justin Faulkner(ds)

最初の曲はマニアックなBranfordファンとしては嬉しい選曲でございました。Jeff "Tain" Wattsのリーダーアルバム『Bar Talk』に収録されている“Mr. JJ”でした。アルバムではMichael Breckerとの凄まじいバトルが繰り広げれてます。この曲での演奏では、完全にサックスマシーンと化している位の凄まじいソロでございました。fuji

二曲目はもしかしたら違うかもしれないのですが、ニューアルバム『Metamorphosen』に収録されている“Sphere”?を演奏。オリジナルナンバーですが、どこかMonkっぽいテーマが特徴の曲では、Branfordは、Sonny Rollins“Alfie's theme”のテーマをソロに入れるユーモアも見せるソロを展開。note

次の曲は同じく、『Metamorphosen』に収録されている“The blossom of parting”は、ピアノのJoey Calderazzo  とソプラノで演奏。最近のBranfordのオリジナルの曲の特徴でもある、クラシックの小曲風なジャズナンバーでございました。このステージでソプラノを演奏したのはこの曲のみでしたが、そのソプラノの音色の綺麗な事、綺麗な事。shine

バップナンバー“52nd street theme”では、また凄まじいブロウイングでございました。
この曲は循環のナンバーですが、あまりにもトリッキーなフレーズの応酬で、ベースラインを追っていかないと、どこを吹いているのかさっぱり分からなくなる位凄い演奏でした。

僕らが座っていた後ろの席に、アルトの多田誠司さんと5日にピアノで参加された片倉真由子さんがお客として座っていましたが、気がつくと多田さんがおもむろにアルトをケースから出してらっしゃる… まさかとは思いましたが、なんとアンコールの時、Branfordと“Donna Lee”を演奏。Branfordはアルトに持ち替えて演奏しました。おぉ、すげー!多田さんはバップフレーズを中心にソロをとっておりましたが、Branfordはクラシックのエチュードみたいな8分音符の羅列のようなソロをとっており、好対照なソロでございました。いやー!贅沢な瞬間!up

今回のライブではドラムのJeff "Tain" Wattsが参加していなかったので、実は少しガッカリしていたのですが、今回のバンドに参加していたJustin Faulknerのプレイ(↑のYou Tube参照)を聴いてビックリ。彼はJeff "Tain"に較べても全然遜色が無いぐらいのプレーヤーでした。しかも、バークリーに入りたての18歳とは… 音の粒が一つ一つハッキリと聴こえるようなドラミングが特徴的でございました。将来が楽しみですなー!penguin

Branfordはラバーのマウスピースが出す音とも、メタルのマウスピースが出す音とも言えない感じの不思議な音色をでございました。前にライブを観た時は、黒のガーデラにマッピも恐らくメタルのガーデラというゴリゴリのセッティングだったので、そのイメージがありましたが、いい意味で結構期待を裏切られました。happy01

ソロについては基本的には8分や16分音符を高度なエチュードのようにゴリゴリと組み立ててるのが特徴なのですが、いきなりDiminish丸出しなフレーズを吹いたりと、やりたい事が結構ハッキリした演奏だと感じました。エキサイトして、フラジオだとかオルタネイト・フィンガリングとかなどの技術は意外にも少なく、中音域・低音域の音域でゴリゴリと怒涛の如くソロをやっているのが印象的でした。wave

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